2017/10/2

国内研修旅行 ~福岡~

国内研修旅行 ~福岡~

今年度の葬祭マネジメント学科研修旅行は福岡県行橋市方面を訪れました。

葬儀は各地域の土着文化と強い結びつきの強い儀礼であります。

それだけに、葬祭業を志す学生達にとって、地域の特色を学び、地域の伝統工芸に触れることは大切なこととなります。以下、学生たちの視察レポートをお届けします!

【中山佛具視察&金箔押し体験】

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中山佛具

福岡県行橋市に店舗・工場を構える中山佛具は仏壇仏具の製造から販売までを一貫で行う地域に根付いた昭和32年創業の老舗仏具店です。

仏壇の製造は最近では輸入品や工場一括大量生産も多くなり、都市部では葬儀と同様、仏壇も縮小化・簡易化の傾向が顕著でありますが、こちらでは生産の全てを店舗裏の自社工場にて手作業で行い、商品として店舗で販売しています。大きな煌びやかな仏壇仏具が店内に所狭しと並んでいる事に驚かされました。

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ウン百万円の豪華な仏壇もあり目が点になりました。
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「この地域ではお盆やお彼岸の準備をしっかりと行い先祖をきちんと供養します。

先祖が宿る仏壇は整理整頓し、時には修繕したりもします。製造技術を継承していきたいのですが、後継者不足が悩みです。」と中山社長からお話を伺う中、現場で働く職人の方々の自信ある仕事ぶりを目の当たりにしました。

学生は改めて日本の素晴らしい文化を継承する為の人材育成の大切さを知る良い機会となりました。

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仏壇製造行程の一部である金箔押しを体験しました。今回は鉛筆に金箔を押し貼っていく体験です。

金箔はとても薄く根気のいる作業でした。金箔押し鉛筆が綺麗に!?完成です♪

【行橋市営火葬場 やすらぎ苑】

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行橋市近隣19の葬儀社が協力運営(やすらぎ苑協力会)をする行橋市営火葬場「やすらぎ苑」。

故人を偲び、御魂のやすらぎを願う施設として雄大な敷地面積を有し、静寂な自然環境に囲まれた火葬場です。待合室からは心和む広い庭園を眺めることもできます。

やすらぎ苑のコンセプトはご遺族、故人の黒子に徹する事。その点で印象に残った事は、火葬開始のスイッチも遺族が押します。関東ではまずありません。

職員が機械的、事務的に行うのではなく故人とご家族の終焉の場として考えられています。

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浦場長より『やすらぎ苑の理念』を
お話しいただきました。
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お別れ室、炉前ホールを見学し、収骨室では収骨台を前に収骨の流れの説明をいただきました

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普段は入ることのできない火葬炉の裏側も見学。
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コントロール室で火葬を管理しています。

火葬場内での葬祭業者のサービスは一切なく、火葬場の中にも入れません。

あくまでもご家族との最後の終焉の場という考え方に基づいており、火葬場待合室でのお茶の用意等も全てご遺族が用意し片づけも行います。

関東のように、仕出し料理を食べることもないそうです。荘厳かつ厳粛な雰囲気の中にもご遺族と故人様を思いやる優しい火葬場の印象を受けました。

【楽心堂本舗】

国内研修旅行 ~福岡~
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福岡県田川郡にある楽心堂本舗は 落雁 ( らくがん ) を製造・販売をする会社です。

落雁とは米粉に砂糖を加えたものを型に入れて打ち出したお菓子のこと。神様や仏様のお供物として仏壇や神棚へ。

また、葬儀祭壇やお寺の本堂にも供える古くから伝わるお供物です。

こちらでは全ての行程を手作りで行い、独自の色の調合により現代に合った見た目にも鮮やかな落雁が人気を博し、全国から注文が殺到している注目の会社です。

最近では直接目にしなくなった落雁に触れることができ、古き良きものの継承を忘れてはいけないと勉強になりました。

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手作業ならではの色の調合でとにかく綺麗な落雁です
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落雁を供え先祖を敬うことは
日本の良き風習です

【邸宅斎場 ~家族想 結~】

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葬儀社の視察は行橋造花店(本社:福岡県行橋市)が運営をする家族葬邸宅斎場「家族想 結」を訪問しました。

家族葬用の式場ですが、家族の想いを大切にするコンセプトから“家族葬”ではなく“家族想”と謳っています。

ん?この建物は何?料亭?誰かの豪邸?旅館?お屋敷?等々とにかく葬儀式場の概念を覆される日本建築の贅を尽くした建物が式場とは驚きました。

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「えっ~!?ここが葬儀式場?」学生たちはその佇まいに驚愕しました。

大理石張床の玄関、畳を残しメイン式場に利用など、邸宅をリノベーションし日本建築の魅力を受け継ぎ、ぬくもりのある空間です。葬送文化とともに日本建築の文化も継承している素敵な式場です。

関東の葬儀とは違い、行橋地域では亡くなったその日に通夜を行うことも珍しくなく、各葬儀社も慌ただしく準備をするそうです。

行橋造花店では故人を偲ぶ時間を取れてないのでは?との考え方から、故人と過ごす最後の時間をゆっくりとお取りすることを提唱し、大変喜ばれているそうです。

流れ作業で葬儀の仕事をすることなく、すべてはご遺族の立場に立って、想いを汲みとる葬祭従事者としてのあるべき姿であると大変勉強になりました。

また、地域の特色として葬儀の始まる前に「お斎」とよばれる精進料理(肉・魚を使わないお膳)を食べてから葬儀が始まるそうです。

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昼食はお斎(精進料理)を用意していただきました。予想に反して?絶品の美味しさでした!

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米津取締役から地域の特色や葬祭従事者としての必要な資質を学び、「信頼される葬儀人になってください」と温かいお言葉をいただきました。

実はここは、駿台の卒業生が就職した会社なのです。

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片桐学科長と行橋造花店で活躍中の大橋美都江さん(2016年度卒業)

大橋さんからも「駿台で学んだことは大きな財産となりますので、就職先では胸を張って大いに頑張ってください」とアドバイスをいただきました。

今回の研修旅行を通じ、改めて葬儀は土着文化に根付きその地域のしきたりを重んじていることを知りました。

同時に、葬儀の簡素化が進む中、決して無くなることない葬送儀礼の意味をしっかり伝承していくことが葬祭従事者として大切な役割であると知見を得る貴重な機会となりました。

国内研修旅行 ~福岡~

各関係者の皆さん大変お世話になりました。

17期生は卒業まであと約5か月です。後期も頑張っていきましょう!!